
骨盤は1つの仙骨と2つの腸骨で形成され、脊柱を支える土台として大切な機能を担っています。
カイロプラクティックでは一般的に仙骨の問題は上半身に、腸骨の問題は下半身に影響が出やすいと言われています。
腰や背中、首、肩、膝、股関節など一人ひとりの症状はさまざまです。
骨盤を調整することは、身体という構造物の土台を整えることになります。姿勢の問題や運動機能を改善させるのにとても重要なります。そのため骨盤調整は必要になります。
腰痛改善の為の運動についてですが、腰痛の原因によって大きく異なります。
まず、腰の反りが強すぎて(前湾)腰痛の場合と、その逆で腰の反りが弱すぎて(後湾)腰痛になってしまった場合とでは、必要な運動は逆になります。
テレビや雑誌などで載っている体操は腰痛の人全てにきくように言っていますが、それでは不十分と思います。
当院では、ご自身の腰の状態(身体の状態)をしっかりとお伝えし、腰痛改善のための姿勢指導、運動指導などにも力をいれています。
背骨の動きをみて評価します。
亀背、円背など骨の変形を伴うものもありますが、それ以外の生活習慣で悪くなっている場合は身体の運動機能の問題などを検査、調整していくことによって改善していきます。
側弯症には構造的問題と機能的問題があります。
構造的側弯ですと骨の変形を伴うものがありますので、無理な矯正はせずに背骨一つ一つの可動域を検査、調整して身体に負担の少ない状態を目指します。
機能的側弯の場合、姿勢、歩きかた、身体の使い方などの代償的作用で起こることが多いため、問題箇所を見つけ調整を行っていきます。
脊椎と脊椎の間には椎間板といってクッションの役割をするものが存在します。
この椎間板は、1日を通して少しずつ水分が抜けていき、寝ている間にまた水分が満たされる様に出来ています。
無理な体勢による筋肉の硬縮なども考えられますが、いつもより長く寝たことにより椎間板の膨張が起こり周りの組織がいつもより伸長されて腰痛になったと考えられます。
腰仙移行部の痛みについてですが、まず腰仙部とは仙骨と腰椎5番の間の関節のことです。
仙骨は腸骨と共に骨盤の骨として背骨の土台的な役目をはたし、そのすぐ上が腰椎の5番となり可動性のある関節へと移行する部位となり、構造的に負担のかかり易い部位となります。
整形外科学的病名で言いますと、分離症やすべり症、椎間板ヘルニア、椎間関節症などの好発部位となります。
なぜこのように、負担がかかりやすくなってしまっているかと言うと、仙骨が生理的状態でもかなり前方へ傾いた滑り台のような状態になっており、そのうえの腰椎5番は常に前方へのストレスに耐えている状態となっていることが一つの要因です。
基本的に腰椎の疾患で多いのは、腰椎が後湾することにより起こる場合が多いのですが、腰仙移行部の疾患に関しては、腰椎が前湾することにより起こる場合が多いので、まったく逆のアプローチで施術やリハビリを考えなくてはならない場合が多いです。
腰仙移行部のすぐ下には、骨盤の仙腸関節と言って、同じく腰痛の好発部位がありますので、正確な検査が必要です。